スタッフブログ!つむぎ内・外よもやま話

法金剛院の蓮(ハス)

2019年07月25日  文責:平野

今年は梅雨入りがとても遅かったので、梅雨明けもいつになるのかと危惧しておりましたが、極端に長引くこともなく明けてほっとする反面、また今年もあの暑い夏が始まると思うと、げんなりしてしまう今日この頃です。今回はまだ梅雨真只中の、降ったり止んだりの雨間をぬって、法金剛院へ蓮の花を見に行ってきました。法金剛院は奈良の唐招提寺に属する律宗のお寺です。平安時代の初め、右大臣清原夏野が山荘として建て、死後、寺として双丘寺(ならびがおかでら)と称されました。その後、文徳天皇によって大きな伽藍が建てられ、天安寺とされました。そして平安時代の末、鳥羽天皇の中宮であった待賢門院が天安寺を復興し、法金剛院とされたとのことです。極楽浄土を模して造られた庭園は、「池泉廻遊式浄土庭園」で、五位山と呼ばれる内山を背に中央に池が掘られ、その池を埋め尽くすほどに蓮が植えられています。また、庭園内には「青女(せいじょ)の瀧」と呼ばれる巨岩を並べて造られた瀧もあり、これは石立の僧、林賢(りんけん)と静意(じょうい)の作といわれています。平安時代の庭園であって、しかも発願者、作者がはっきりしており、さらにその遺構がそのまま残っているのは大変貴重なことだそうです。また、この法金剛院は、関西花の寺第十三霊場となっており、蓮の花だけでなく、「待賢門院桜」と呼ばれる枝垂れ桜やあじさい、秋には紅葉や萩と、四季折々に美しい花々が楽しめるそうなので、今度は秋にも行ってみたいと思いました。
http://www.tsumugi.ne.jp/photo/yomoyama/20190725.html