引接寺（いんじょうじ）が寺号ですが、千本ゑんま堂の通称で親しまれています。開基は小野篁とされ、現世とあの世を行き来できる神通力の持ち主だという説もあります。閻魔大王と交流した伝説もあるという、大変興味深い人物です。ゑんま堂では、念仏狂言が古くから伝わっており、京都市無形民俗文化財に指定され、今もその伝統を守り続けています。

-----見所-----

・萬倍椀
通常の賽銭箱の上に、閻魔様の萬倍椀というものが置かれています。天井に程近い場所ですが、この椀に向かって賽銭を入れることができたら御利益が萬倍になるという謂われがあるそうです。コントロールに自信のある方は、是非試してみて下さい。

・紫式部供養地
境内には紫式部の供養塔と像が建立されています。式部のあの世での不遇な姿を哀れみ、成仏させるために建立されたという言い伝えがあります。その願いが届いたのか、式部像の表情はとても穏やかです。