スタッフブログ!つむぎ内・外よもやま話

十三参り

2008年01月22日  文責:川島

他地方では、あまり盛んに行われてはいないようですが、京都では
「十三参りに行く」という習わしが今も残っています。そこで我が
家も先日息子を連れて出かけました。

この習わしは、生まれた年の干支が、初めて巡ってくる年(数え年
の十三歳)に福徳と智恵と健康を授けていただくために、親子とも
ども虚空蔵菩薩にお参りするというものです。

京都では、嵐山にある法輪寺に参拝するのが一般的になっています。
そこでご祈祷をお願いするのです。その時に、氏名や住所などを記
載すると共に、子供自身が一字を選んで筆で書くということもしま
す。そしてお寺では、その子に対し、その一字を身代わりとして祈
祷して下さるのです。

我が子が書いた一文字は「智」でした。祈祷が終わっても気が抜け
ません。帰る時に「橋を渡りきるまでに振り向いてしまうと、せっ
かく授かった智慧を返してしまう」という言い伝えがあるからです。

古来は十三参りは成人の儀礼として扱われていました。成人になる
にあたって、後ろを向いてはだめ!という約束事を守れないようで
は、一人前の大人としては扱ってもらえないという躾なのだという
説もあります。

息子にとって初めての厄を迎えました。この年頃は、心身共に大人
に成長する曲がり角という難しい時期です。そのような年頃の子を
持つ私としては、楽しみと不安が交差する一日でありました。