スタッフブログ!つむぎ内・外よもやま話

紙媒体の可能性

2010年09月29日  文責:小泉

先日『情熱大陸』というテレビ番組で、ブックデザイナー・名久井直子さんが
取り上げられていました。
名久井さんが手掛けた本は数多く、私が読んだものもありました。
小説でいうと、恩田陸さん、柴崎友香さん、川上未映子さんなど著名な作家さん
の名前が並びます。
 
ブックデザイナーという職業は本の装幀を行う仕事…ぼんやりとイメージは
ありましたが、実際は本全体をプロデュースしなくてはいけない大変なもの
だということがわかりました。
ブックカバー、表紙はもちろん、目次、扉、小口、ノンブル、栞など、すべてを
企画しなければいけません。
 
一筋縄ではいかないプロフェッショナルな仕事だと思いますが、名久井さんの
アイデアを見ていると、とてもわくわくしてくるものばかりです。
文字をわざと欠けさせてみたり、角度によって色の見え方が違う特殊な加工を
施したり、帯の形状を変えてみたり…
最近では電子書籍の普及が目立ちますが、紙媒体ではないと、こういった
遊び心のある工夫は出来ません。
また、実際に手に取ってみてわかる仕掛けなども多いと思います。
職人の一つ一つの技巧に注意しながら、書店に足を運ぶ楽しみはこれからも
続いて欲しいと切実に願います。