スタッフブログ!つむぎ内・外よもやま話

「反日」でも「親日」でもなく

2015年03月02日  文責:川口

先日,夜のNHKニュースで,
いま中国国内で,日本文化を紹介する雑誌が
飛ぶように売れている,
という報道がありました。

雑誌のタイトルは,「知日」。
文字通り,日本を知ろう,というコンセプトです。

その雑誌には,
「制服」「明治維新」「奈良美智」(現代美術家)「禅」などの特集記事があり,
型にはまらない切り口が斬新だと思いました。
また,誌面のデザインが素晴らしく
ニュースを見ながら,その日本語版というものを
即,ネットで注文しました。
(決済を完了したときには,既に「品切れ」と表示が変わっていました。
おそるべし,テレビの力!)

日本語版は,現在に至るまでに刊行された「知日」の
ダイジェスト版のようなものなのですが,
随所に中国人読者の声が載っていて
彼らが,雑誌の,ひいては日本文化の
どこに共感したりしているのかがわかり
非常に興味深いです。
(誌面の色使いやレイアウトなどもやはり素敵でした)

編集長の蘇さんは,昔からの読書家であり,かつ
日本についての知識もさぞや豊富なのかと思いきや,
ご本人曰く,そのどちらでもないようです。

ただ,「(普段あまり)文字を読まない自分でも,
『本当に読みたい,欲しい』と思う本を作る。ただこれだけ」
とコメントしています。

「知日」の刊行には,厳しい審査など
様々な障壁もあるようですが,
知りたい・伝えたい,という力が束になると
まさに,「ペンは剣よりも強し」となるのではないでしょうか。

いま,日本と中国の関係は
総じて良くないとされています。
ただ,「反日」でも「親日」でもない
純粋に日本を「知りたい」と思う層が数多く存在することに,
心強く,嬉しく思いました。
また一方で,「知中」や「知韓」も必要なようにも感じました。

(「知日 なぜ中国人は、日本が好きなのか!」↓ ※日本語版「知日」)
https://www.usio.co.jp/html/books/shosai.php?book_cd=3904