スタッフブログ!つむぎ内・外よもやま話

偉大な助教授の定年

2015年04月06日  文責:塩原

原発に反対してきた大学助教授が,定年退職をむかえたというニュースをみました。

京都大学原子炉実験所助教の小出裕章さんは,原子力を学び,その危険性に気づいて放射線被害を受ける住民の側にたって活動をしてきたそうです。

小出さんによると,
「原子力発電所は危険だから都会にはつくれない。過疎地にたてるしかない」と聞いて,そんなものをたててはいけない,と思ったと語っていました。

小出さんは反原発を唱えることが原因で就職内定を取り消され,また京都大学原子炉実験所に採用後も教授になることもなく,助教授のまま定年をむかえられたのです。

それでも,
「私にとっては理想的な仕事場です。ずっと自分の好きな研究を続けていられます。本当に幸せだと思います」と断言する小出さんを,本当に素敵な方だと思いました。

刺絡

2015年04月02日  文責:川口

皆さんは,タイトルのこの文字を読めますか?
(暗殺者のことではありません・笑)

肩や首のこり,腰の痛みなどがあって
定期的に鍼治療に通っているのですが,
この刺絡(「しらく」と読みます)とは,
鍼灸の施術法の一つです。

調べると,
「漢方で、瀉血(しゃけつ)法の一。皮下の小静脈を刺して悪い血を流し去ること。」
(デジタル大辞泉)
とあります。

皮ふに鍼(ハリ)で傷をつけ,皮下に滞っている悪い血を
吸い玉で吸い出す,と言うとイメージしやすいでしょうか。

いつもこの施術をしてもらっているのですが,
治療が終わった後は,身体が軽くなったような感覚があり
症状が改善しています。
鍼灸治療には,人によって「合う・合わない」があるともいいますし
自分には合っているのでしょう。

痛くないの?と訊かれることもありますが,
先生がうまいのか,自分が鈍感なのか,それほど感じません。
鍼を打たれる際は,
「バチ」「バチ」とステープルで留めるような音がしますが,
刺された瞬間だけチクッとして,持続する痛みはありません。

面白いのは,吸われる自分の血が見られるところです。
圧のかかったガラスの吸い玉を
傷をつけた皮ふ表面にカパッと吸着させるのですが,
出てくる血の黒いこと黒いこと…。
あまりに調子の悪かった(コリがひどかった)初診時は,
色だけでなく粘度も高く,先生が吸い玉を軽く振っても
血はトローッとゆっくり移動するだけでした。
※粘度が高い血,黒色に近い血が多く出るほど
表層で滞っている血液が多いということらしいです

先日,セラピストをしている友人が
男性には生理がないので,定期的に血を抜くことは
いいことだよ,とも言っていました。
もちろん,定期的な運動などで
健康を維持するのがベストだとは思いますが,
コリなど身体の不調でお悩みの方は
東洋医学に触れられるのもいいかもしれません。