スタッフブログ!つむぎ内・外よもやま話

海賊へのプレゼント

2016年02月22日  文責:野中

寿司チェーンの「すしざんまい」の木村清社長は,ソマリアの海賊に近代的な漁業を指導し,漁船を寄贈,撮れた魚の流通ルートまで構築した,というニュースをテレビで見ました。

1990年代初期,内戦が始まった頃から現れたソマリアの海賊により,アデン湾を航行するタンカーや商船が襲われる事件が200件以上あったそうですが,12年以降は75件、15件、11件と減り、15年にはついにゼロになったそうです。

海賊がいなくなった理由としては,国際的な警備の結果なのだそうですが,木村さんはその海賊たちにまともな仕事を与えて、もう海賊をしないでも生きていける環境をプレゼントしたとのことでした。

木村さんは,ソマリアの隣国ジブチから勲章を受けたそうですが,そこまで他人の立場を考え,危険までおかして,行動に移すなんて,なかなかできないことだと思います。
きっと,漁業を覚えた海賊が,再び同じ過ちを起こすことはないような気がします。

レイヤーに思う

2016年02月19日  文責:川口

編集で使用するグラフィックソフトには,
レイヤーという機能があります。

レイヤーとは層(階層)のことで,
例えば,図版やルビ,飾り枠など
純粋なテキスト(文字)情報以外に掲載するパーツが多い教材などでは
特に重宝するのですが,
1層目は問題文,2層目にルビ,3層目に図版などと
層を分けることによって,
教材データ編集の自由度が増すような機能です。

東京に行くと,このレイヤーを感じさせます。

足元には,地下街があって買い物を楽しむ人々が,
さらにその下には,地下鉄が走り
混んだ車内でつり革に掴まる人々がいる。
傍らでは,天空にそびえる高層ビルで
働いたり,食事をする人々がいる。
見上げると,そこは高速道で,
東奔西走する車の群れ。

立ち位置からのそれぞれのレイヤーで,
これだけの人やモノがうごめき,移動していることに
素直な感動とめまいにも似た恐怖を覚えます。

感覚が原始的なのかもしれませんが,
「現代」とは,すごい時代だと感じさせます。