ミリヨウギョは、「未利用魚」と書きます。
この名前に反し、最近利用が増えているのだそうです。

未利用魚は、味は良いのですが、小さすぎたり、見た目が悪いということで、
これまで食用とされてこなかったとのこと。

食用の魚まで、見た目で判断されていたんですね。

よく考えてみれば、子どもの頃，私も鱗の模様がどうしても気になるという理由
で、魚が好きではありませんでした。
今は，魚の身はもちろん，カリッと焼いてある魚の皮まで好きですが。

見た目に惑わされず、中身を見る姿勢でいたいなと思います。

先月，引っ越しをしました。

同じ市内なので，移動は大したことなかったのですが，
事前のモノの整理が大変でした。
頑張ってかなり減らしたものの，
箱詰めされた荷物の多さには辟易してしまいました。
今もなお，部屋のあちこちで，段ボール箱が鎮座しています。

さて，荷物の整理をしながら，
ふと，"moving sale" のことを思い出しました。

随分昔に，一年ほどカナダに居たことがあります。
そこでは，ご近所で引っ越しがあると，
事前にガレージで家財道具などを売る
moving sale なるものが，よく開かれていました。

モノをタダで人に譲るにしても，
日本だと，とりあえずは目につくほこりやごみを除去して
差し上げるのが常かと思います。
「よろしければお使い下さい…」の精神です。

一方，カナダ。
大自然に抱かれたおおらかな国民性ゆえ，なのか
（こ，これ売るか？？）
と驚くこと数多でした。

使い古されたボロボロのランニングシューズ，
アップリケにすら穴のあいたズボン，
果ては，用途不明な「なにか」…
どのお宅でも，それは見ているだけで楽しい，驚きの売り場でした。
「まぁ，気にするな！」の精神です。

そんなことを懐かしみながらも
現代の，日本の私は，
使わなかったモノや綺麗な不要品だけを
オークションサイトで出品したのでした。

我が家の北ベランダには，あらかじめ鳩よけが完ぺきに施されていました。

ある日ふと北ベランダを見ると，ベランダに一匹鳩がいるではありませんか！

当然のことながらベランダは鳩の王国状態。
ショックのあまり，現実を把握するのに時間がかかりました。

とりあえず，鳩を追い出さねば。

デッキブラシで鳩をつついてみると，驚いた鳩はどこからか，外へ逃げて行きました。

じっくり見てみると，トタンのかけらのような部品がベランダに置いてあります。
だんだん状況がつかめてきました。

昨年マンション全体の改修工事が行われました。
その際，北ベランダの鳩よけネットを工事業者の方が取り外し，工事後元へ戻して
くださったのですが，両端の隙間を埋めるための，トタンのかけらは設置せずに
おかれたようです。

鳩は見事にその隙間からベランダに入り込んだようです。

休日，雨合羽に，防塵マスク，ゴーグルという出で立ちで，鳩の王国をきれいに掃除し，
トタンのかけらを設置しました。

業者に頼めば，２万円もするこの作業。本当に大変でつらく，その値段にも納得がいきました。

作業後，髪に鳩の匂いがついている気がし，また癒やされたい気持ちもあって，
突然美容院へ行くことにしました。

すると，図らずもその日は，美容院のオープン記念日ということで，トリートメントサービス
とのこと。とても得をしてしまいました。

これも鳩が連れてきた幸運といえるのかもしれません。