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お役立ち情報【2007/09/26】

2007年09月26日

(1)注意欠陥・多動性障害(ADHD)など発達障害を抱える子供をサポート
 するため、文部科学省は来年度にも学習支援や指導方法を研究する
 情報センターを新設する。

 発達障害があると疑われる生徒への対応が知識不足から不十分な
 ケースもあり、センターが専門情報を集約し、学校や保護者の相談に
 応じる。
 
(2)中央教育審議会が進めている学習指導要領の改訂を象徴している
 のは授業時間数である。減る一方だった授業時間が約40年ぶりに
 主要教科で1割増える。

 ヤフーバリューインサイトの調査では、授業時間を増やすことを90%の
 多数が賛成した。ただ、どんなに授業時間を増やし、学習内容を変え
 ても、実際に勉強するのは子供たちだ。子供たちの学習意欲を引き
 出せるように学校を立て直さない限り、すべては絵に描いた餅に終わる。
 
(3)2005年度時点で高校3年生だった生徒を対象に行った調査で、大学
 進学者の5人に1人が家でほとんど勉強せず、2人に1人は勉強時間が
 2時間以下であった。

 少子化や大学定員の増加に加え、推薦入試、AO入試の拡大などで
 受験競争の激しさが緩和されたことが、高校生の学習意欲の低下に
 影響しているとみられる。
 
(4)中央教育審議会は、特定の学習項目を「扱わないものとする」と定めた
 学習指導要領の「歯止め規定」について、次期指導要領で見直す方針
 を固めた。

 次期指導要領では、学校ごとに特色のある授業ができるようにする狙い
 もこめ、規定を見直すことにした。
 
(5)経済協力開発機構は18日、加盟国を中心に分析した「図表でみる教育」
 (2007年版)を発表した。日本は小学校の一クラス当たりの生徒数が28.4人
 で米英独など主要国と比べて最多だったほか、小学校教員1人当たりの
 授業時間数は587時間で最短となるなど、初等中等教育の指標で見劣った。
 
(6)学習塾運営の秀英予備校は同業の東日本学院を買収すると発表した。
 11月中旬をメドに、発行済み全株式を取得する。秀英予備校は福島県が
 地盤の東日本学院を傘下に入れ、東北地域での事業強化を図る。

 秀英予備校は7月に宮城県内八校舎で授業を始めたのに続き、今冬には
 同県にさらに3校舎を新設予定と、東北での事業展開に力を入れている。
 
(7)ネット上などで貸し会議室を紹介するティーケーピーは予備校大手の河合塾
 と提携した。二十日から東京、大阪、名古屋で河合塾の一部教室を会議室
 として貸し出す事業を始める。
 
(8)大学による学生の囲い込みで、推薦入学やAO入試は拡大の傾向にある。
 大学進学者の四割が一般入試を受けずに夏休みまでに入学先を決めると
 いう。

 塾に通う高校生は頭打ちで、学習塾にとっては少子化より大学全入時代が
 ネック。ただ、教育への投資を惜しまない保護者は依然多いので、「難関校
 を目指す学生向けの受験指導に経営資源を集中する」などの対策をとりたい。